若い人々にとってHealthcareはどのように見えているのか?

2018.05.22
ネットスタイル 山崎博史

先日、都内で2日間、AngelHackのイベントがあり、テーマが「Healthcare」ということもあり、若い人々にとってHealthcareはどのように見えているのか?で参加してみた。

まずはやはり日本人の発想は世界からみて非常に狭い、これでは、いつまでも日本の製造業は世界と競争できないのではないか?、もう盛田昭夫氏は出て来ないのか?と思ってしまった。ちょっと悲観的すぎるかもしれない。

1)
企画そのものが足元の困りごとを解決するようなものであることである。日本人は個々人が足元を気をつけながら仕事をしている。実は、隣の人は転ばないように工夫をしているが、それに気がつかない。気配を感じないのか?と思ってしまう。私は仕事柄、世界のScienceをずっと見てきたので、世界の潮流は他の人と比べてよく見えていると自負している。

例えば、従業員数3万5千人あまりの日本企業の健保のソリューションとして、健康診断の結果をAIが判断して適切な指導、企業内診療所の受診の誘導、食事指導、運動指導、そしてこのままではあなたのポジションは他の健康な人に奪われてしまう。という流れのプロジェクトのコンサルテーションを行った。この場合もアメリカのQualcommが行っているケースを引き合いに出して世界がどこまで先を見越しているかをシェアしてもらうことで社内プロジェクトを円滑に進めるためのお手伝いをした。つまり主体となる顧客企業がworldwideで戦っていける考え方を引き上げなければならない。このプロジェクトには続きがあって、このソリューションを取引先企業へ販売することまで話し合った。

2)
このAngelHackの本戦がサンフランシスコで行われるとしたら、欧米のソリューションに見合った企画を考えなければならないだろう。特に、Healthcareは国ごとに仕組みが違うのでやはりアメリカが本戦ならアメリカの実情に見合った企画が必要であろう。残念ながら、Healthcareの問題は国によって全く違うのでこの違いを知らないといけないが知っているであろう人は皆無だったように思う。日本のHealthcareは非常に独特で欧米人には理解できない。

一方、エンジニアの人たちはBlockchainやAIなどを利用することを知っていて、これは世界標準のようである。エンジニアに欧米人の参加が多かったのも頷ける。

3)
Healthcareの概念が世界で変わりつつあることを知らなければならない。日本ではHealthcareはあくまでも「病気」という言葉に関連づけられているが、世界は「Healthcareは体の個人の情報」という考え方である。つまり生まれてから死ぬまで、健康な時も病気の時も変わらず「体の個人情報」を適切に判断して、適切な行動を起こし、自分の体という資本を理解してより良い人生を過ごすという流れだ。すでに病院という建物の概念は崩れつつあり、「体の個人情報」は自身が中心である、ここからの発想は自分はどのような学問や仕事に適しているか、またどのような人と結婚したら良いかと言ったことにも繋がっていく。

4)
突拍子もないことを考えよう。もう、25年ほど前に大阪大学の内視鏡学教授の大橋秀一先生と話をした時、すでに宇宙での内視鏡手術を視野に入れて研究をされていた。この突拍子もない発想は誰もが持っている、日本人にも持っているはずである。

5)
私は、世界で売れるアイデアを出していた中国の若者の企画に乗っかって、2日間楽しませてもらった。しかしあれもこれもボランティアスタッフのおかげだ。ありがとうございます。

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ハッカソンという言葉はハック(hack )とマラソン(marathon )を合わせた混成語である。何人かのグループに分かれてソフトウェア開発のイベント。最近は企業がハッカソンを運営して、自社に対して新しい発想を期待している。ただし、ハッカソンに参加する人々は企業の思惑に振り回されない分、主催した企業が欲しいアイデアや技術ではないケースがある。そこで必要なのはメンターなのだが、主催企業がメンター役を務めるとどうしても企業側の考えを押し付ける格好になり、参加者には不満のようだ。

AngelHackはそのような縛りがないので、自由闊達に意見を戦わせていた。しかしその分、運営は大変だろうと感じた。