求められるMRの資質 vol.7

2018.12.05
ネットスタイル 山崎博史

 多くの医師が薬の確認をするときは、南江堂の「今日の治療薬」を見ています。診察室の机の上に置いてあるのでMRさんならご存知です。私もいつも手元に置いて、ことあるごとに確認しています。しかし、「今日の治療薬」では情報が少なすぎますので、M医院では薬局に頼んで採用品目の添付文書を貰っています。ですので、添付文書は医療機関では見慣れている情報源です。

しかしながら、製品説明会の時に、添付文書をくださいと言って、貰えた事がありません。確かにMRさんは製品の箱の中に入っている添付文書をお持ちではないのは分かっています。添付文書はあくまでも製品の箱の中の説明書というイメージがあるのか、こちらがお願いしたとき、意外だという顔つきをされます。そこで、インタビューフォームは?と聞くとこれも意外だという顔つきをされます。MRさんが常備しているのは、製品パンフレットとパソコンだけかと思ってしまいます。さらに、製剤見本さえもお持ちでないMRさんがおられるので、困ってしまいます。

そこで、私は医薬品医療機器総合機構のwebサイトで、添付文書のPDFをプリントして間に合わせています。ある時、添付文書の中で不明な点があったので質問したところ、まったく検討つかない顔をされるので、PDFの添付文書で「ほら、ここの部分にこう書いてあるでしょ、ここが疑問なんだけど?」と聞くと、「ああ、ほんとですね、調べてきます。」と答えられました。これではMRさんは初めて添付文書を見たような印象です。

医療情報は、正確性、客観性、即時性を基本とします。添付文書は、メーカーさんのどのパンフレットよりも、厚生労働省が認めた正確性、客観性のある情報です。これが基本である事を今一度認識していただきたいと思います。

余談ですが、M医院では、医事のPCでも医薬品医療機器総合機構のwebサイトが常時表示されており、処方薬の適応が合っているかどうか確認しています。

ネットスタイル 山崎博史

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