介護医療保険の要点とその製薬企業に与える影響 vol.2

2015.02.13
ネットスタイル 山崎博史

医療保険

 医療保険には、公的医療保険と民間の医療保険の2種類があるが、ここで述べるのは、公的医療保険である。医療保険制度は先に述べたように、健康保険法等に規定されている。健康保険法とは、労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的としている。日本は、国民皆保険制度のもと世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を実現している。日本の国民皆保険制度の特徴としては、

A) 国民全員を公的医療保険で保障している。
B) 医療機関を自由に選べる。(フリーアクセス)
C) 安い医療費で高度な医療が受けられる。
D) 社会保険方式を基本としつつ、皆保険を維持するために公費を投入している。

 国民医療費は一貫して増加傾向にあり、1990年度から2000年度までの10年間で約10 兆円増加しており、更に2000年度から2010年度までの10年間でも約7兆円も増加している。そして、厚生労働省は8月26日、2013年度の概算の医療費が前年度比2.2%増の39兆3千億円になったと発表した。介護費用を含む保健医療費を見ると、国内総生産(GDP)の1割を超し先進国の平均を上回る。医療費の多くは高齢者の医療費として使われており、今後もますます増え続けていく。平成23年度の人口一人当たり国民医療費は、65歳未満が17万4,800 円であるのに対し、65歳以上では72万900円である。また、70歳以上で生涯医療費2,481 万円の50%を占める。このため、高齢化は一般に国民医療費を増加させる。2025年には、医療給付費は54.0兆円に達すると推計されている。

 高齢者の受診率等が高い背景には、「病気にかかりやすい」「入院した場合に入院期間が長期になりやすい」「要介護状態になりやすい」といった高齢者の特性がある。特に75歳以上の後期高齢者は、何らかの症状を訴えている者の割合(有訴者率)が高く病気にかかりやすい、要介護発生率が高く要介護状態になりやすいなど、こうした特性がより著しく見られる。

医療保険の種類

 医療保険には、職業や年齢によってさまざまな種類がある。

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