セルフネグレクトに関して考える

2016.12.03
ネットスタイル 山崎博史

 セルフネグレクト問題が頻繁にニュースで流れるようになってきました。セルフネグレクトは、自己放任と言われ生活に関する能力や意欲が低下している状態です。ニュースなどで問題視されるのは高齢者ですが、実は全世代に関してこのような状態になっていますね。よく、テレビなどで若い人の部屋がゴミだらけでこれをボランティアが片付けるという映像が流れていますが、これもセルフネグレクトだと思います。つまり、老弱男女の区別なく、生活意欲が低下している人が多くなっているのが実情です。

 セルフネグレクトに陥っている人には、部屋の中の汚さや匂いということに鈍感になっている傾向があります。鈍感になると、普通の人が汚いとか臭いとか言っても、本人は片付いている、臭わないという感覚になるのでしょう。友人のケアマネージャーが話してくれた実例では、独居の男性高齢者の自宅では、ペットボトルが台所に所狭しと並べられていて、本人はこれで綺麗になっていると錯覚しているそうで、人が見たら異様に見えても、本人はそうは思ってないそうです。

 先に老弱男女に関わらずと書きましたが、私が医療機関で見てきた多くの事例から、特に糖尿病が悪化した人はこの傾向が強いようです。糖尿病が悪化すると、インスリンで治療しなければなりませんが、それに加えて食事指導を行います。しかし、この食事指導の内容がすでに理解できなくなっている、つまりまともな判断能力が低下してきてしまっているのです。食べるという基本的な事柄が理解できなくなっているのですから、部屋の掃除やコミュニケーションといった事柄も理解できなくなってくるのでしょう。

 特に独居高齢者の場合、直接命に関わってきます。多くの地域で見守りなどでセルフネグレクトを減らそうと努力されていますが、今述べたように、その人がどのような食事をしているか、糖尿病などの病気になっていないかどうか?を見ていく必要があるでしょう。

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